![]() | 外資の稼ぎ方 その儲けの仕組み、全部暴く! 著者:永野 良佑 出版社:扶桑社 2007-10-10 おすすめ平均 ![]() 私の評価 ![]() −面白さ ![]() −役立ち ![]() |
最近、外資外資ってやたら聞くけど、何やって儲けてるの?って言う疑問に実例を示しながら答える本です。
本書では以下の6つが害の儲ける仕組みだと、総論的に紹介しています。
「逆張り」:誰も買わないときに買い叩く
「思い切り」:取るなら、リスクは思いっきり取る
「ニッチ」:誰もしないことをする
「交渉力」:自分に有利な条件はとことん取る
「ルールを味方に」:規則や法律を調べ上げて、自分に有利なように使う
「世界標準」:視野を世界において、日本に世界標準のやり方で接する
その後、それが実際にどの様に使われているかを以下の校正で紹介し、解説しています
1、外資が儲けた事例を紹介
2、どういう仕組みで儲けたのか
3、なぜ外資が儲けたのか(なぜ日系には出来なかったのか)
といった流れで進んでいきます。
例えば、日本のゴルフ場を外資が買い漁って、凄い利益を上げているらしい。
でも、ゴルフ場なんか買ってどうして儲かるんだ?バブルで最も失敗したビジネスの一つじゃないのか?
→そもそもゴルフ場は一旦作ってしまえば、あまり維持費掛からない装置産業
&バブル崩壊で一斉に売りに出ていて、二束三文で既成のゴルフ場が手に入る
→ならば、二束三文でゴルフ場を買い漁って、まとめて経営すれば維持費を下げることも可能
→で、やったのがゴールドマンサックスとローンスター。
(本ではもっと細かく丁寧に解説しています。)
こんな感じで、
モルガンスタンレーのANAホテル買収や、ゴールドマンの三井住友出資、シティによる日興の買収などなどが紹介されています。
ここで紹介している事例は大方優麗な案件で、またその解説に内部者でなければ分からないような情報が入っていることはありません。
個人的なイメージとしては、日経新聞の外資関連記事に丁寧な解説と図表をつけたと言う例えが適切な気がします。
だから、悪いと言うのではなく、そこがこの本の付加価値だと思っています。
この本で取り上げられている例は、殆どすべて日経で大きく扱われている物ですが、金融などに詳しくないとその意味するところが理解しきれなかったと思います。
モルスタのANAホテル買収の例を考えれば、世界的なホテルの料金水準の説明から入り、キャップレート、DCF法、ノンリーコースローンなどの概念を解説して、簡単に理解しやすくしています。日経でも解説を入れていましたが、やはり上記の概念分かっていないと理解しきれなかったと思います。そこを素人でも腑に落ちるところまで解説したのがこの本の良いところ。
全体的には、単純に外資=ハゲタカと盲目的に批難するわけでも、外資最高!と言うように礼賛するわけでもなく、比較的中立的に書かれている印象を受けました。
儲けた例を挙げただけでなく、シーガイアの再生やメリルリンチの山一買収の失敗、ウォルマートの誤算など外資が上手く言っていない例もきちんと挙げているのが好印象でした。
(個人的には、長銀の瑕疵担保条項に関するGSの責任とか、JALの株主総会直後の増資引受とか限りなくブラックに儲けた例も挙げた方がよかったのかなとは思います。)
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タグ:外資,稼ぎ方,仕組み




